第58号(平成14年8月10日発行)



ひょうご“本大好きっ子”プランを実施!

 平成14年度、兵庫県では子どもたちと本を結ぶ取組として、県内の公共図書館・公民館、読書ボランティア団体等関係機関と連携を図りながら、標記の事業を展開します。当事業は、国費の補助を受け、全国6都道府県で「子ども読書活動推進事業」として展開されます。事業概要は、下記のとおりです。


1 趣旨 最近、年々深刻になっている子どもたちの読書離れ・活字離れに対処するため、県内公共図書館・公民館、読書ボランティア団体等が連携・協力し、子ども読書活動の推進を図る。

2 主催 兵庫県教育委員会
3 実施機関 兵庫県立図書館
4 実施期間 平成14年度
5 事業内容
(1)推進会議の設置
 総合的な読書活動の推進を図るため、学識経験者、図書館・学校関係者、読書ボランティア団体等で構成する推進会議を設置し、協議する。
(2)子ども読書ボランティア団体等の実態調査
 県内の子ども読書ボランティア団体等の活動状況を把握するため、実態調査を行う。
(3)子ども読書ボランティア養成講座の開催
 子ども読書活動を振興・推進するため、読書ボランティアを始めようとする方または図書館員を対象に、養成講座を実施する。
(4)合同研修会の実施
 子ども読書活動の推進について、図書館・公民館、学校、読書ボランティア団体等が合同で研修を行う。
(5)シンポジウムの実施
 県内の公共図書館、学校、子ども読書ボランティア等の連携を進めるため、シンポジウムを実施する。
(6)広報活動の実施
 読書活動を啓発する資料の作成・配布を行い、読書活動の推進を図るための広報啓発活動を行う。

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「県立図書館に来て感じていること」

兵庫県立図書館 次長 板東 和司

 町内の新装開店間もない喫茶店に入った。私が知る限り、5回ぐらい経営者が替わってている。店を出る時に、「今日は父の日ですから」と‘1本の白いバラ’をいただいた。セロファン紙でていねいに包装し、小さな赤いリボンを結び、根元にプラスチック製の水入れがついていた。経営者の新装開店の意気込みと、サービス業の大変さが忍ばれた。

 後日、「父の日」にどんな由来があるのか、調査相談課の職員に聞いてみた。記念日のことを聞く人が多いのだろう。すぐさま“記念日の事典”を持ってきてくれた。『6月第3日曜日で父に感謝する日』。由来は、妻を失った南北戦争帰りのスマート氏が、6人の子どもを立派に育てたことにちなんでできたそうだ。1972年、ニクソン大統領により祝日に決定されたとある。続いて、「かばんの日」「ベルトの日」が同日となっていた。

 ひとつのキーワードを手掛りに関連する資料を掘り下げ、利用者へ的確に提供するところに調査相談業務の醍醐味があるらしい。館員から教えてもらう中で、少しずつ図書館というものが見え始めている。図書館は、無償で誰にでも開かれ、利用者と図書館資料を結びつける究極のサービス機関であることが実感としてわかってきた。

 県立図書館では、この2、3年、IT化・ネット
ワーク化を急速に進めてきた。実際にはそれ以前
からのデータ整理から始まっていただろう。館外
のパソコンからの蔵書検索、館内での直接貸出、携帯電話からの蔵書検索なども可能になっている。
今年度は郷土資料のEメールによる調査相談業務
の確立に向けて取り組みを進めている。
 子どもの読書離れが言われて久しいが、一方では、子ども読書活動が地域に広がりつつある。だれも異存のないものであり、積極的に押し進めるべきである。我が館でも「ひょうご“本だいすきっ子”プラン」−子ども読書活動推進事業−を先導的に取り組むべく準備を進めている。平成12年の子ども読書年から全国展開している「絵本ワールドin ひょうご」の神戸での今年度開催にも協力している。

 これまで掲げた事業を円滑に押し進めるには、市町・地域・学校との連携が不可欠であり、是非ともご支援・ご協力をお願いしたい。さらに、昨年のIT講習受講者を中心に、図書館ボランティアの声があった。ありがたい話であり、ボランティア側、館側共に性急の成果を求めず、交流が進むことを念頭に、その整備を進めているところである。

 県立図書館は今、「図書館の図書館」から一歩 踏み出しつつあると感じている。全国的な傾向として、図書館サービスのあり方も大きく変化するのではないだろうか。IT化の急進がこれに拍車をかけていくような気がする。将来、ナノテクノロジー(超微細技術)の進展によっては、国立国会図書館の全情報が角砂糖1個分の高密度集積回路に詰め込まれてしまうという。この開発に各国がしのぎを削っているということを記事で読んだ。この先、本や出版のあり方はどうなるのだろうと驚いてしまう。今後、図書館のあり方がどう変化するか予測しがたいが、私たちは起こりつつある変化を的確にとらえ、研鑽・努力によって図書館サービスの向上を期したいものである。そして、利用者の方から、窓口に‘一輪の白いバラ’が届けられるようになれば、館員としての喜びも大きなものになるのではないだろうか。

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携帯電話からの検索

平成14年 4月 6日より携帯端末を使った検索を開始しています。書名・著者名・ISBNで蔵書検索(iモード対応)ができます。

最初にアドレスを入力してください。
http://www.library.pref.hyogo.jp/i_top.html
(検索例:乙武洋匡著『五体不満足』)
(1)モバイル・インフォメーション画面 (2)蔵書検索を選びます。
(3)検索画面が表示されます (4)書名を入力します
(著者名・ISBNからも検索できます)
(5)ヒット件数 該当書名
  が表示されます
(6)詳細画面です
平成14年度 兵庫県立図書館主催
研修日程

【図書館・公民館職員等研修会】
(一般の方も参加できます)


期日 会場 講演会等のテーマ
8/23(金) 浜坂町立加藤文太郎記念図書館 「町民に役に立つ図書館をめざして」
9/20(金) 明石市立文化博物館 「子ども読書の課題を考える」
−子ども読書推進法との関連-
10/25(金) 姫路市立城内図書館 「図書館をつくる」
11/26(火)  兵庫県立図書館 「障害者サービスとボランティア」
12/19(木) 兵庫県立図書館 「学校への資料提供の あり方と現状」
1/23(木) 兵庫県立図書館 「図書館をつくる」から「図書館をはじめる」へ

【館長研修】

期日 会場 講演等のテーマ
6/7(金) 兵庫県立図書館 「電子情報と図書館」
−われわれが直面する問題を整理する−

【新任研修】

期日 会場 講演会等のテーマ
6/27(木) 兵庫県立図書館 「望まれる図書館員とは」
−図書館のフロアから−
未定 兵庫県立図書館 レファレンス研修(実習)

【インターネット・レファレンス研修】
(4回とも同一内容です)

期日 会場 講演会等のテーマ
9/27(金)
10/11(金)
11/15(金)
12/6(金)
兵庫県立図書館 (1人1台のパソコンを使っての演習)

【読書活動指導者研修】
(一般の方も参加できます)

期日 会場 講演会等のテーマ
11 / 7(木) 明石市生涯学習センター(アスピア明石) テーマ:未      定
講 師:斎藤惇夫先生

詳しくは、案内チラシをご覧下さい。また、ホームページにも掲載します。  (問い合わせ先:県立図書館協力課)

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レファレンスあれこれ

山でサンザン 岳でガクガク

 次のA〜Fの「山」、「岳」は何と読むでしょう。

A.富士山 白山 六甲山
B.大雪山 有珠山 書写山
C.姥捨山 立山 笠形山
D.霊山 蒜山 大山 氷ノ山
E.槍が岳 燧が岳 仙丈が岳
F.穂高岳 白馬岳 北岳

 利用者が上記の山名を書いた紙を持ってきて、次のような質問をされました。Q&Aで記します。
Q1.「山」と「岳」の使い分け
A1.『山・やま事典』(811.2-51)によりますと、「山とは隣り合った土地より盛り上がっているところとか、高いところとされている。山とは、こうした土地の状態のことで、大小や高低を基準にしない言葉。高さや形によって区別すると、丘、岳、峰となる。…山の上にさらにもう一つ山が重なってそびえている山、すなわち山より高くけわしいのを岳という。」ということです。
 また、『山名考』(291.03-39)には、「本来、山の呼び名はヤマとネであったのです。しかし記紀にあったように、タケとも呼ばれていたのでしょう。ヤマやネやミネは、名も知らぬ山に相模の山、伊豆の嶺といつでも親しく呼ぶ時の呼び名で、タケは独立した山頂への呼び名であったと言う傾向が強いようです。」とあります。
Q2.「山」をサン、ザン、ヤマ、セン、ゼン 「岳」をタケ、ダケ といろいろな読み方をするのはなぜか
A2.『山・やま事典』では、「山をサンと読むのは漢音、センは呉音…山をヤマと発音するのは、日本に昔からあったヤマ(高い所を指す)の概念を、中国渡来の文字にあてはめたものという。」とあり、『山の名前で読み解く日本史』(210.04-217)にも同様の記述があります。
 さらに、「センの分布の特徴は,伯耆大山、氷ノ山、蒜山など、鳥取、島根の山陰地方に集中しているということだ。どうして「セン」が山陰地方でだけ使用されているのかよくわからないが…」とも書かれています。
 『山名考』でもそのあたりのことがふれられており、「宗教的な山名だから必ずセンと読むのだという訳ではありませんが、…仏教経典に由来する山名がセンと呼ばれやすいことはうなずけます。」といっています。
Q3.清濁の読みわけの規則性
A3.どの資料にも、参考になるような記述が見当たりませんでした。どこかに、「麓の人々が、たまたま“ヤマ”“サン”や、清か濁で呼んだだけであり、規則性はない。」あるいは、「“岳”の前に“が”があると澄んで読む。」などの記述があれば、はっきりとこうだと答えられるのですが…。
 江戸時代の戯れ歌に、「世の中は澄むと濁るで大違い フク(福)にトク(徳)あり フグ(河豚)にドク(毒)あり」というのがあります。これくらい違いがあれば清・濁にこだわるのもいいと思いますが…。

 ともあれ、先に紹介した資料は他にもいろいろと興味深いことが書かれています。機会があれば手にとってみてください。
また、国土地理院のホームページ(http://www.gsi.go.jp)には、山名のわかるデータ
ベース「日本の主な山岳標高」があります。


※( )内の数字は、当館の資料請求記号です。
            (調査相談課 黒住由美子)









質問の解答
 A.サン B.ザン C.ヤマ D.ゼン/セン
E.タケ F.ダケ
 出典『コンサイス日本山名辞典』(291.03-49)
   『日本山名総覧』(291.03-174)

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図書紹介 −子ども読書関連−
  近年、子どもの「読書離れ・活字離れ」が言われています。子どもが、自ら言葉を学び、感性を磨き、創造力を高め、人生をより豊かに生きていくうえで、読書は欠くことのできないものです。
  ここでは、子どもの読書活動を支援できる図書を紹介します。
               〈※(  )内の数字は、当館の資料請求記号です〉

子どもと本をつなぐ
読書運動とともに −子どもたちに読書のよろこびを−  代田昇遺稿・追悼集編集委員会篇 ポプラ社 (015.6-22)
子どもと本をつなぐ  高橋元夫著 岩波書店 (017-118)
読書と豊かな人間性  赤星隆子編著 樹村房(017-119-5)
感性を磨く「読み聞かせ」  笹倉剛著 北大路書房 (019.2-68)
先生、本を読んで!  村上淳子著 ポプラ社 (019.2-72)
読みきかせで育つ生きる力  水野小夜子著 フォーラム・A (019.2-76)
ことばの種まき 1・2  山崎慶子著 フェリシモ (019.2-82-1・2)
河合隼雄著作集 第2期4 子どもといのち 河合隼雄著  岩波書店 (081.6-114-18)
家族はどこへいくのか  河合隼雄著  岩波書店 (367.3-225)
楽しみながら読書が身につく読み聞かせ  蔵元和子著 学事出版 (375.8-144)


子どもの本の紹介
本・子ども・絵本  中川李枝子著 大和書房(019.5-130)
子どもに贈る本(全2)  久保覚編 みすず書房 (019.5-150-1)
子どもの本・ことばといのち  松井直著 日本基督教団出版局(019.5-154)
現在(いま)、子どもたちが求めているもの  斎藤惇夫著 キッズメイト(019.5-161)
絵本の力  河合隼雄著 岩波書店 (019.5-162)
子どもの本屋はメリー・メリーゴーランド  増田喜昭著 晶文社 (024-25)
絵本・子どもの本総解説  赤木かん子著 自由国民社 (028-187)
読んでみない?科学の本 −しらべてみよう こんなこと−  子どもと科学をつなぐ会編 連合出版 (407-65)
なつかしい本の記憶  岩波書店編集部編 岩波書店 (908-59)
わたしの出会った作家と作品  小西正保著 創風社 (909-172)
子どもの本の森へ  河合隼雄著 岩波書店(909-177)
絵本・児童文学における老人像  宮路敏子著 グランまま社 (909-179)
ほんとうはこんな本が読みたかった!  神宮輝夫監修  原書房 (909-185)
はじめて学ぶ日本児童文学史  鳥越信編著 ミノルヴァ書房 (909-194)
子どもの本の歴史  ピーター・ハント編  柏書房 (909-198)
児童文学最終講義  猪熊葉子著 すえもりブックス (909-199)
暗くなるまで夢中で読んで  神宮輝夫監修  原書房 (909-201)
児童文学  宮川健郎著 双文社出版 (913.8-123)
イギリス7つのファンタジーをめぐる旅  さくまゆみこ著 メディアファクトリー(930.2-1033)

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新着図書紹介・郷土資料

西宮現代史 第2巻 政治・行政・財政資料編 西宮現代史編集委員会編 西宮市 (216.42-K50-2)

小野市史 第6巻 史料編V(近・現代) 小野市史編纂専門委員会編集 小野市 (216.43-K11-6)

社町史 第4巻 史料編2 (近世) 社町史編纂室編 社町 (216.43-K56-4)

東播磨の歴史 1 古代−いにしえの風光を伝えて− 東播磨の歴史を考える実行委員会編 但陽信用金庫 (216.43-K61)

ムラの生活史 第2集  香寺町教育委員会町史編集室編・刊 (216.44-K72-2)

史跡置塩城跡国指定記念誌  置塩城跡調査委員会編 夢前町教育委員会 (216.44-K73)

西播磨の中世 −長水城・千草城−  江戸幕府崩壊前後の宍粟天領の村々  鳥羽弘毅著 千種町教育委員会 (216.44-K74)

但馬の中世史−城跡と史料で語る−  宿南保著 神戸新聞総合出版センター (216.45-K21)

近世淡路の歴史−私の考察した−  北山学著 (216.47-K24)

神戸大学百年史 通史1 前身校史  神戸大学百年史編集委員会編集 神戸大学 (377.2-K53-1)

利 用 案 内

開館時間 9:30〜17:00
休館日 毎週月曜日(祝日の場合はその翌日も休館)
毎月16日・国民の祝日
年末年始(12月28日〜1月4日)
特別整理期間(春季に2週間)
貸出 1人7冊まで、3週間


9月以降の“ビデオミニシアター”の予定 ○時間:14時上映開始   ○定員:40人(先着順:当日13時から整理券配布)
9月 7日(土) カサブランカ 12月 7(土) 独裁者 2月 1(土) エデンの東
14日(土) 追想 14(土) ライムライト 8(土) 潮騒
21日(土) 真昼の決闘 21(土) ニューヨークの王様 15(土) ロミオとジュリエット
10月 5日(土) 1月 1(土) ローマの休日  3月 1(土) ドラゴン 怒りの鉄拳
12(土) 郵便配達は二度ベルを鳴らす 18(土) 昼下がりの情事 8(土) 七福星
19(土) 靴みがき 15(土) ツイン・ドラゴン
11月 2(土) 七人の侍(前)
9(土) 七人の侍(後)
30(土) オテロ


〒673-8533 明石市明石公園1-27 Tel 078-918-3366(代)
《 レファレンスは、 Tel 078-918-3377 》

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