兵庫県立図書館

話題の本  旅物語

  開高健は、よく精神の旅の重要性について語っていました。精神の旅のヒントになるのが読書です。今回のテーマは「旅物語」です。料理への旅、宇宙への旅、美術への旅、音楽への旅、そして古典への旅などいろいろな旅を取り上げてみました。新緑の季節、心地よい風に吹かれて読書の旅にでかけてみませんか。
2004.5.1  兵庫県立図書館 調査相談課
TEL 078-918-3377(直通)
書名 著者名 当館請求記号 出版者 刊年
メルヒェン街道物語 橘川 真   293.4/13 グラフィック社 1985
 「ブレーメンの音楽隊」「いばらひめ」など、子どものころに読んだグリム童話。本書はこの童話の舞台となった町がいくつも並んでいるメルヒェン街道を紹介しています。どの町も美しく、魅力があります。みなさんもメルヒェンの旅にでかけてみませんか。
伊能忠敬測量隊 渡辺一郎 289.1/3995 小学館 2003
 いまから約200年前に、二本の足と簡単な器具だけで作られた「伊能図」。この地図は素朴なだけに深い感銘を受けずにいられません。本書は偉人伊能忠敬ではなく、普通の人だが、好奇心旺盛で根気が強い忠敬像が描かれています。生涯学習の時代、長い第二の人生を楽しめる時代になって、さて何をするかとなったとき、とてつもない第二の人生を生きた佐原の隠居忠敬の足跡をたどり、自己啓発をするのも良いのではないでしょうか。 
ベトナム料理 クリスティーナ・オング 596.2/121 チャールズ・イー・タルト出版 2002
 料理は現地にて本場の味を楽しむのが一番ですが、なかなかそんな時間もお金もないのが現実です。せめてこの本を読んで、食文化を堪能する旅を楽しんでください。バラエティに富んだレシピとエッセイを織りまぜたこのシリーズにはほかに、インド料理、タイ料理などがあります。
銀河宇宙への旅 D.ゴールドスミス 538.9/106 ニュートンプレス 2000
 21世紀を迎え、われわれは大宇宙への旅に出発する時代にさしかかっています。本書は太陽系の惑星を手始めに、広大な銀河系へと旅をすすめます。また、宇宙旅行の理論やテクノロジー、宇宙コロニーの是非、地球外知的文明の存在など多方面から銀河宇宙を捉え、宇宙探検の旅へと誘ってくれます。
玄奘三蔵祈りの旅 平山郁夫  721.9/303 日本放送出版協会 2001
 著者は、若き日広島での被爆の後遺症に苦しみました。彼の絵画での行き詰まりを克服する契機となったのは、突然脳裏に浮かんだ玄奘の苦難の旅のイメージでした。40年後、命の恩人に捧げる大壁画を完成させました。そこに至る過程を、詩人と評される軽妙な文章で綴ったのが本書です。
東山魁夷への旅 東山魁夷,東山すみ 721.9/351 日本経済新聞社 2004
 本書は「旅」によって東山芸術をたどるよう編集されています。「旅と言うものは、いにしえの糸に導かれて行われる」と言った作者の旅路を、この本を通じて一緒に歩いてみませんか。
ヨーロッパ音楽旅行案内 福原信夫 762.3/564 東亜音楽社 2000
 ショパンやリスト、モーツァルトなどの調べを聴きながら、その縁の地に思いを馳せる。音楽好きならずとも、誰もがそのような思いをもつのではないでしょうか。本書は二つの顔をもっています。一つは、音楽好きの旅行者のためのガイドブックとしての顔。もう一つは、ロマンテックなエッセイとしての顔。「ウィーンの町かど」や「コンサートの町」などをふと思い出してしまうのは、そのためでしょう。「あの本は、旅から帰った後に読むとひと味違う」など多くの読者からの評もあるほど、本書は、多くの音楽好きを魅了している本です。                       
奥の細道の旅ハンドブック 久富哲雄 915.5/68 三省堂 2002
 芭蕉の「おくのほそ道」の足跡をたどろうとする人々の案内役になるようにと考えて執筆されたのが本書です。手がきの地図がやさしく案内してくれるように感じさせます。本書をきっかけに、五七五の俳句の世界に一歩踏み込まれたらいかがでしょうか。新しい自分をディスカバーできるかもしれませんよ。
深夜特急 全3冊 沢木耕太郎 915.6/243 新潮社 1986〜1992
 本書は「旅行」ではなく「旅」のノンフィクションと呼ぶにふさわしい。インドのデリーからイギリスのロンドンまでを、乗合いバスで行く陸路の旅。「一瞬の夏 上下」(913.6/1947/1・2)とあわせて読まれることを、お薦めします。私ごとですが、マラッカ海峡に沈む夕日の美しさは言葉を失うほどの美しさでした。
日本の古典  10   918/15/10 小学館 1983
 「土佐日記」は、紀貫之が土佐を出発して京の都に着くまでの見聞や海路の辛苦、亡児への追想や歌論をおりまぜたものを作品化したものです。新緑の候、その足跡をたどるのもまた趣きがある旅ではないでしょうか。ほかに「竹取物語」「伊勢物語」が収載されています。
中国古典紀行 3  920.2/40/3 講談社 1981
 花果山の石から生まれた孫悟空は、インドへ経典を取りに行く三蔵法師を助け、72通りの変化の術を使って、縦横無尽の大活躍をします。みなさんもよくご存知の西遊記の旅へ、一緒にでかけましょう。
指輪物語 全3冊 J.R.R.トールキン 933/379 評論社 1992
 最近では原題の「The lord of the rings.」の方がみなさんにはピンとくるかもしれませんね。指輪をめぐる壮大な冒険の旅物語です。すでに映画をみたという方も、原作でさらにフロドたちの世界について理解と想像を深めてみてはいかがでしょうか。