兵庫県立図書館

話題の本
異文化への誘い

新年、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
お正月、オシャレにめかしこんだ神戸っ子が「ええとこ、ええとこ、聚楽館。」と口ずさみ闊歩する姿は、古き良き新開地文化の象徴として、記憶されている人も多いのではないでしょうか。広辞苑(第2版)で〈文化〉を引くと、「世の中が進歩し文明になること。ひらけること。文明開化。」とあります。今回のテーマは「異文化への誘い」としました。新しい年に、さまざまな文化に触れてみてはいかがでしょうか。
2005年1月4日
兵庫県立図書館 調査相談課
TEL 078-918-3377(直通)
書名 著者名 当館請求記号 出版者 刊年
異文化を知るための情報リテラシー 村上皓司 002/32 法律文化社 1990
語学研究と地域研究のための情報の分析に関する方法論を述べるとともに、それらを処理するためのコンピュータ利用法を解説しています。
英語で話す「日本の心」 英文日本大事典 302.1/165 講談社インターナショナル 1996
日本人特有の「心の動き」や「日本の心」を外国人に説明するためのキーワード集で、もののあわれ、さび、義理人情、根回し、談合などを英文で紹介しています。
パパラギ ツイアビ 304/291 立風書房 1981
西サモアの酋長ツイアビが見た「石の箱」「石の割れ目」「丸い金属と重たい紙」「束になった紙」とは何でしょう・・・。虹がなぜできるかを知ったがために、虹についての初発の感動を失ったとマーク・トウェインは言っていますが、本書を読むと改めて文明人が失ったものについて考えさせられます。
ユダヤ人と日本人の不思議な関係 ベン・アミー・シロニー 316.8/579 成甲書房 2004
ユダヤ人と日本人−豊かな文化と歴史をもちながら、国際社会では常にアウトサイダーだった両民族がなぜ、これほどの成功を遂げたのでしょうか。本書は、ユダヤ人天皇学者のライフワークとも呼ぶべき代表作を完全訳した本です。異文化を知ると同時に、自国の文化をも知ることができます。 
エスニックジョーク クリスティ・デイビス ほか 361.4/1022 講談社 2003
堅苦しいイギリス人、色恋に奔放なフランス人、恋愛下手なアメリカ人など、思わずニヤリとする事例が満載されています。エスニックジョークは、異文化への好奇心が描き出すユーモア。ウィットに富んだジョークを理解するには、多様な民族の異なる文化や価値観、歴史的経験といった背景知識が必要となります。そのことについても、本書は詳しく解説されています。
仮面と祝祭 谷口幸男 ほか 386.2/41 三省堂 1982
副題「ヨーロッパの祭にみる死と再生」を具体的に示すのは、数々の農耕儀礼の紹介や〈なまはげ〉そっくりな仮面・扮装など多くの写真。それは、ヨーロッパに対する印象−キリスト教(一神教)文化・牧畜文化−を払拭するものです。異文化圏と思っている彼の地にも八百万の神々が根付き、農耕民と同じ収穫に対する祈り・感謝が息づいています。
ヨーロッパの祭りたち 浜本隆志 ほか 386.3/10 明石書店 2003
本書はヨーロッパの国々の祭りについて、由来や過ごし方、食べる物などをいろいろと紹介しています。特色のある祭りが多いのですが、その中でもクリスマスについての記述は興味深く、同じクリスマスでもそれぞれの国の差異をみると、文化の違いの面白さを感じることができます。
西アフリカおはなし村 江口一久 388.4/13 梨の木舎 2003
本書は2003年国立民族学博物館特別展覧会で紹介された西アフリカの昔ばなしをまとめたものです。西アフリカは口承文芸が盛んで、この本に載っている話もすべて口で伝えられてきたものです。その為か、西アフリカの人々の暮らしや考え方が素朴な温かさをもって感じられました。話をはじめる発端句はとても面白いです。
極限の民族 本多勝一 389/24 朝日新聞社 1978
本書は「カナダ・エスキモー」「ニューギニア高地人」「アラビア遊牧民」の生活が紹介されています。人は何故、極限の地で生きているのか?文明社会が忘れてきたものが、そこにはあります。
ニッポン近代化遺産の旅 清水慶一 ほか 602.1/248 朝日新聞社 2002
近代化遺産とは、日本の近代化に貢献した産業・交通・土木の建造物のことであり、時代の証人であると言われています。激動の時代を乗り越えてきた先人たちが残した貴重な遺産をめぐる旅をしてみませんか。本書では朝来郡の神子畑鋳鉄橋が紹介されています。
世界の文化遺産 藤田  香 ほか 709/125 日経ナショナルジオグラフィック社 2004
偉大な文明を築いた指導者が、権勢を誇るために残した壮大な記念碑や墓。名もない人々が、心の拠りどころとした寺院や壁画。本書は世界各地に残る様々な遺跡や建造物をナショナルジオグラフィック誌の記事をもとに辿っています。
落語にみる日本の旅文化 旅の文化研究所 779.1/98 河出書房新社 1995
江戸の中・後期から庶民の旅は様変わりしました。その様子は、庶民の芸能である落語の中にうかがうことができます。本書は旅を演じた落語を素材に、日本人の間に伝えられた旅の習俗を探ります。
ネイティブ・アメリカンの文学 西村頼男 930.2/1128 ミネルヴァ書房 2002
長らく文字を持たず、部族の歴史や民話は口承によって伝えられてきたネイティブ・アメリカンの文学は、侵略による異文化接触により変容してきました。本書は初期のネイティブ・アメリカンの声がいかに形成され、現代へと発展したかという軌跡を辿っています。
小泉八雲作品抄 対話 小泉八雲 938/37 恒文社 1998
幼少のころに、「耳なし芳一」「雪おんな」をお読みになった方も多いと思います。小泉八雲ことラフカディオ・ハーンは日本のよき理解者として、欧米に日本の真の姿を伝えました。本書はハーンの英語原文と、その味わいを損なうことなく、豊かな日本語にあらわした平井呈一氏の名訳を対置した読み物です。中公新書「ラフカディオ・ハーン」(X2-1056)と併せて読まれることをお薦めします。