| 兵庫県図書館協会報 No.65(2000.12.1) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
目次
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| 県立図書館に望むこと | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 滝野町図書館長 直井 勝 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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兵庫県教育委員会の設置する図書館機能充実検討委員会が、平成9年11月に『兵庫の図書館新時代』の中で県立図書館の現状と課題をまとめ、県立図書館の進むべき方向性を示しています。そこで私は、この紙面では、町立図書館の貸出現場から、県立図書館への感想と期待を思いつくままに述べてみたいと思います。 「むかし読んだ本だが、丸山健二の『イヌワシ賛歌』ある?」 こんなとき、私の顔はニコニコ、胸はドキドキ。頭の中では「近郊の図書館、いや県立図書館かいな」と、問い合わせ先を探っているのです。 滝野町図書館はもうすぐ満5歳。図書館は利用される中で育つものでしょうか、貸出の量の増大とともに資料要求も多岐にわたり、多様化してきています。それに伴って相互貸借も様変わりし、県立図書館等の大規模図書館からの資料借用の割合が多くなってきました。これは、町の人たちが、県立図書館を核とした「網としての図書館活動」を望んでいるという表われなのでしょう。 さて、町立図書館の多くは、図書費不足や書庫の不足で、慢性的な蔵書不足にあります。これでは、古い本や専門的な資料の問い合わせには四苦八苦、すぐにお手上げ状態になってしまいます。 滝野町図書館を例に取れば、貸出の多くは現代小説や実用書、児童書であったりします。利用実態に合わせた資料収集からは、どうしても専門的な資料が少なくなってしまいます。それに、開館4年目、蔵書数7万冊の滝野町図書館では、小説でもちょっと古い本になると十分応えられなくなってしまうのです。 こんなとき、昨年県立図書館が構築した「ひょうご図書館情報ネットワーク」が力を発揮します。その場での資料検索と予約申込が可能であるということで、職員に勇気と積極性を与えてくれます。県立図書館を身近に、力強く感じるのはこの時です。 そして、さっそく県立図書館の蔵書の検索。今度はなかなかヒットしてくれません。資料は図書館の命。求める資料がないと、今度は県立図書館が遠のいてしまうのです。 次には、他館の所蔵調査等の問い合わせとなるのですが、県立図書館からはいつも丁寧な回答が返ってきます。嬉しくなり、また県立図書館を身近に感じるのです。 ここで、予約票を片手にいつも思うことがあります。各図書館における図書費増額等への取り組みは忘れてはなりませんが、小説や児童書等の収集を加味して県立図書館の収書方針の見直しと、蔵書の充実(幅と量と保存機能)の検討をお願いできないものかということです。またこれに加えて、協力車(託送車)の増便と連絡車(職員添乗)の運行があれば鬼に金棒なのですが…。 最後に、貸出現場から目を転じ、県下の図書館設置状況を見てみましょう。町立図書館の設置率は平成11年度末で33.3%です。県民にとって「いつでも、どこでも、だれでも」といった図書館状況ではないようです。幸い、兵庫県には前出の『兵庫の図書館新時代』という力強い報告書があります。図書館未設置町への支援(財政的援助も含め)や県民に対する直接貸出実施等、県教育委員会と県立図書館の積極的な取り組みを期待したいものです。 県立図書館が変われば市町立図書館も変わると言われています。また、市町立図書館の生き生きとした活動が県立図書館のあり方をより鮮明にするとも言われます。お互いの立場からの意見を交換し、誰でもが気軽に利用できる図書館状況と図書館網を実現したいものです。 |
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| 目・耳・心・手 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 「いま おもうこと」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 神戸市立西図書館 福永直子 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図書館で働き出してから、読書週間行事のある秋はいつもあっという間に過ぎていきます。 今年は、行事の一つに講演会がありました。「子どものしあわせと絵本との出会い」という演題で行われた講演会に、裏方として仕事をしていたはずが、話の内容に引き込まれ、思わず参加者と一緒になって聞いていました。 講師の平松二三代先生のお話のなかで心に残ったのは「何がよいことで何が悪いことなのかということを、はっきりわかっていってほしい、せめて大人になるまでに。」ということでした。 近頃、やりきれない暗い気持ちになるニュースを耳にすることが多く、それだけにこの話が印象に残ったのかもしれません。 「『何を喜ぶべきことで何を悲しむべきことか』『何が美しいことで何が醜いことか』。それは、自分が体験し心を動かすことで、はじめて自分のなかに蓄積されていくもの。」 心動かす体験の一つに、本との出会いがあります。図書館員の役割の一つである「本と利用者を結ぶ」ということの重要さを再認識した一日でした。 |
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| 「移動図書館に乗って…」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 川西市立中央図書館 井上三穂 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図書館に勤務して2年と7ヶ月が経ちました。最初は失敗ばかり。カウンター対応や担当業務で皆さんに支えていただきながら、無我夢中で仕事してきた期間だったと思います。 その間に、様々な人々と接する機会を頂きました。日常のカウンター業務だけでなく、移動図書館という場所でもです。 川西市の中央図書館は南部の市街地に位置していますが、南北に長い市域のため、図書館に来るのにままならない方もいます。そのため、地域の9つの公民館図書室とも連携を取りながら業務を行い、また、移動図書館を走らせています。 移動図書館のステーションは市内17ヶ所の公園等にあります。目を輝かせながら本を選び、元気にバスの周りを駆け回っている子供たちを見ると嬉しくなります。犬の散歩をしながら、また井戸端会議をしながらの利用者を見るときは、「本が人と人を結んでいる」と感じる瞬間です。 ただ事務的にものごとを処理するのではなく、自分の知識を活用しながら利用者の役に立つ、本と人を結びつけ、関わっていくこの仕事を誇りに思う毎日です。 |
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| 「子供と図書館」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 播磨町立図書館 大垣雅道 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図書館に勤めて二年目を迎えました。最近、小学校の先生が児童の図書館の利用状況について調査に来られました。学校では本を読まない子供が増えているといったお話がありました。私は「必ずしもそうとは言えませんよ。本をたくさん読んでいる子も多くいますよ」とお答えしました。 毎日午後になると、母親に連れられた幼児や小学校の低学年、少し遅れて高学年の子供たちが図書館にやってきます。自分の気に入った絵本や児童書を探したり読んだり、そのような光景を見るとき私は微笑ましくほっとした気持ちになります。何を読むかはその子供の個性であり、その本は知りたい、楽しみたいという要求を満足させてくれるものだと思います。 当館でも絵本の読み聞かせ、紙芝居、人形劇、ストーリーテリングなどの幼児・児童向けの行事を開催しています。行事に協力してくださるボランティアの皆様の、熱気溢れるストーリーテリングの研修会を見ていると、子供たちの本の世界に対して大人の関わりの重要さを感じるとともに、私たち図書館員としての仕事の役割の大切さを思う毎日です。 |
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| 「児童室で思うこと」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 加古川総合文化センター図書館 横山弥生 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図書館で働き始めて4年目になります。いつのまにか4年目を迎えたというのが私の実感です。最近改めて、司書の仕事は個人の力量がそのまま反映される仕事であると痛感しています。 私は児童室を担当しています。主な行事は、毎週の「えほんのじかん」と月回の「おはなし会」です。毎週のことなので絵本を選ぶのも時間がかかります。いつも子供たちの反応が気になりますが、終わった後でお父さんやお母さんに、「おもしろかった」と本の内容を話している姿を見ると嬉しくなります。 図書館に来る子供たちの多くは家族連れでやって来ます。山のように本を借りられる家族もたくさんあります。先日は、あるお母さんに「子供が借りた本を読んで涙が出ました。私が子供の時はなんとも思わなかった本だけど。」と話しかけられました。こちらも心が温かくなりました。お子さんにも感想を話されたかどうか分かりませんが、家族で本の話ができたらすてきなことだろうな、と思います。 図書館が一人一人の生活の一部になるように頑張っていきたいと思います。 |
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| 新しい図書館への期待 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 篠山市の図書館を考える会 福山和子 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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篠山市では、市民の長く待ち望んでいた新図書館が、平成14年度のオープンに向けて準備を始めています。篠山市は、それぞれに特色ある文化を持った4町が合併してまだ日も浅く、神戸市に次ぐ広大な広さに、小・中学校が25校あります。その中で「いつでも、どこでも、だれでも」という図書館サービスをどう実現させていくかが、大きな課題となっています。 私たちは、平成11年4月に「篠山市の図書館を考える会」を発足させました。市民が利用しやすく暮らしに役立つ市民のための図書館にしてほしい、市民の意見を新しい図書館に反映してほしい、と願ってのことです。これまでに、新図書館への要望書作り、会報の発行、講演会や図書館見学、アンケートなどの活動をしてきました。 会は手探りのスタートで分からないことばかりでしたが、日本図書館協会からパンフレットを送ってもらったり、「図書館の人びと」のビデオを観たり、近隣の図書館長さんにも、忙しい中を親身になって相談にのっていただきました。また、私たちのような仲間が全国にたくさんいて、どこでも地道な活動をしていることを知り、とても励みになりました。 新図書館の建設に向けて、市主催のワークショップも開かれています。新図書館に対する要望は、本を借りたり調べものをするだけでなく、生活の延長線上にあるものとして多種多様でした。不登校の子供の居場所としての図書館を切望する親もいました。専門職としての司書が複数必要だということも、強く求められています。いつも忙しそうで声を掛けるのも気が引けるという意見には同感します。コンピュータばかりに頼らないで「本」と「人」をつなぐ「人」がいる暖かみのある図書館になることを願っています。 また、学校や公民館など公共施設がネットワークを組んで、末端まで市民が図書館サービスを受けられるように、特に市街地から遠くにいる子供たちにも本が届くようにしてほしいものです。読書離れが進んでいると言われますが、最初から読書環境が整っていないのが現状ですから。 新しい図書館が市民を育て、市民の思いが図書館を育てる、市民と図書館のよい関係を私たちも支えていきたいと思っています。 |
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| 全国公共図書館奉仕部門研究集会に参加して | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 姫路市立城内図書館 日野正子 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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平成12年10月5日と6日の2日間、山形市の遊学館で開催された平成12年度全国公共図書館奉仕部門研究集会に参加した。 「図書館サービスの原点を探る−21世紀を見据えて−」というテーマの下に、基調講演は「図書館サービスの基本を考える」という演題で図書館情報大学教授の薬袋秀樹先生のお話があった。公立図書館の現状を分析しながら、21世紀を見据えての展望を述べられた。特に印象に残ったのは、図書館業務が機械化され省力化された分、人間によるフロアワークやレファレンスワークが大切であると力説されたことである。 事例発表は次の3図書館からであった。 (1) 山形県東根市さくらんぼ図書館 ここは、山形新幹線の駅舎と合築されているというユニークな図書館で、交通アクセスの拠点として市民の交流の場であるとともに、県外者にも利用されているということであった。 (2) 長野県上田市立図書館 「エコール」というネーミングで、上田市を中心に1市4町1村1大学が上田地域広域図書館ネットワークを行ってきた5年間の歩みをお聞きした。予約してから1〜2日で提供できることで、成人男性の利用も増えているそうだ。 (3) 山梨県八ヶ岳大泉図書館 この図書館の通常開館時間は午前9時30分から午後7時までであるが、部分開館として午前7時から午後10時まで自動貸出返却機を導入して実施されているということであった。 最後に、日本図書館協会常務理事・事務局長の酒川玲子先生の情勢報告があった。図書館の利用者の落ち込みについては、図書館の支持者を増やすために、ボランティア・友の会等の育成が必要ではないか。また、自治体の行政課題の中で図書館の役割を考える必要があるということであった。 私自身は図書館に異動になってまだ半年であるが、こういう研修の機会を与えていただき、有意義な二日間であった。図書館職員は、カウンター業務やその他で日々忙しいが、出来るだけ研修や打ち合わせの機会を持ち、広い視野を持つことが大事であると感じた。 |
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| ☆図書館の仲間紹介☆ ひょうご労働図書館 |
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平成12年7月28日に「ひょうご労働図書館」が、兵庫県中央労働センター1階にオープンしました。 近年、私たちのライフスタイルが変化する中で、「生きがい」を目的とした働き方やワークシェアリングなど、労働に対する意識も様変わりしています。労働図書館では、こうした新しい働き方や求職活動、さらには今後の企業運営に不可欠な情報に対するニーズの高まりを受け、最新の労働分野及びその関連分野の資料を収集し、広く利用者に提供し、自律的な求職活動等を支援していくこととしております。 図書館の面積は約520uで、24席ある閲覧席には、多くの資料を広げて情報収集や調査作業ができるよう広いテーブルも設けているほか、輪読会やゼミナールも可能な談話室を設けています。 蔵書は旧兵庫県立労働研究所から引き継いだものを中心に、図書約15,000冊、資料約120,000点です。 図書は、労働法関連、就業規則、退職金、企業福祉などの人事・労務管理関連、企業家読本や在宅ワーク、学生向けの就業関連情報など。資料は、労政時報や労働判例をはじめとして、総務、人事、福利厚生などの労働事情や、経営や経済情勢を扱ったものまで幅広くそろえているほか、大学紀要や民間の研究機関、官公庁から発行される貴重な資料も数多くあります。これらの目録リストの一部はホームページ上でもご覧いただけます。 また、全国各都道府県の労働運動史、全国の主な企業の社史、労働組合史などを集めた「史誌コーナー」を設けています。 なお、貸出は5冊まで2週間以内、コピーは1枚20円です。電話やFAXによるレファレンスも受け付けています。
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| 協会からお知らせ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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