兵庫県図書館協会報 No.64(2000.9.1)
目次
  • 目・耳・心・手 
    1. 「私と図書館と宝塚歌劇」 宝塚市立西図書館 花村久代
    2. 「土曜としょかん」を担当して」 豊岡市立図書館 岩本由美
    3. 「図書室の"おっちゃん"?」 福崎町中央公民館図書室 西村由紀子
    4. 「三年目を迎えて」 神戸市立中央図書館 道満陽子
利用者とともに歩み始めたいちかわ図書館
いちかわ図書館長 山本芳樹
 清流市川や霊峰笠形山をはじめとした美しい自然が息づく町、市川町。面積82.7ku、人口約1万5千人のこの町に平成12年4月1日、「市川町文化センター」がオープンしました。播但道市川南ランプをおりてすぐのところに位置するこのセンターは、「いちかわ図書館」、「ひまわりホール」(650席)、黒澤映画を数多く手掛けた当町出身の脚本家・橋本忍氏の作品やトロフィーなどを展示した「橋本忍記念館」に、コミュニティーホール(200席)、会議室、和室、工房などを併設した複合施設です。
 図書館部分は南北に細長く、壁や柱は白を基調とし、児童書架は3〜4段に、一般書架は5段におさえることで、圧迫感のない開放的な空間となっています。また、自然光を採り入れるためにガラス面を多くしたので、中から青々とした芝生広場や山々を眺めることができます。
 開架室508u、閉架書庫26u、おはなし室7uのほか、視聴覚コーナーにはビデオブースが2台あります。所蔵可能冊数は開架室に4万冊、閉架書庫に1万冊となっています。
 現在のところ、蔵書数はまだ少ないのですが、雑誌を多く揃え、新しい情報や多種多様な趣味にも対応できるようにしています。217タイトルある雑誌のコーナーはいつも人気です。
 7月末現在、5,600人を超える図書館カードの登録があり、週末は200人ほどの貸出があります。このあたりは三世代同居も珍しくない土地柄で、おじいちゃんやおばあちゃんがお孫さんと一緒に本を選ぶといったほほえましい光景もよくみかけられます。
 また、60歳以上の方の貸出が全利用者の1割ということからも、今まで図書館になじみのなかった世代にも徐々に受け入れられつつあるようでうれしい限りです。今後、高齢化社会が進むなか、図書館の果たす役割はもっと大きくなっていくことと思います。
 市川町にはこれまで公民館図書室もなく、ゼロからのスタートでした。そのため、オープン前から町の広報紙でのPR、学校訪問などを行ってきましたが、まだまだ全町民に行き届いていないように思います。また、町の面積が広いため、BMの運行や学校との連携など取り組まなければならない課題は多く残されています。
 いちかわ図書館は、ようやく第一歩を踏み出したばかりです。情報発信の場として、文化の拠点として、そして地域の人たちの交流の場として、利用者とともに歩んでいきたいと考えています。
館  長 山本芳樹
開  館 平成12年4月1日
開館時間 10:00〜18:00
休館日 火曜日、 祝日の翌日、 第3木曜日
延床面積 4,291u(図書館部分567u) 複合施設
所在地 〒679-2315 神崎郡市川町西川辺715
連絡先 TEL 0790-26-3055 FAX0790-26-0237
目・耳・心・手
「私と図書館と宝塚歌劇」
宝塚市立西図書館 花村久代
 就職が内定したとき、「宝塚になってんよー。」と喜んでいたら、大学の友人たちに、「えっ、宝塚歌劇?!」と誤解されました。本当は宝塚市立図書館。確かに距離的には近いけど…。
 その当時は、関西出身のわりには宝塚歌劇にあまり縁がなく、どうして友人たちが誤解したのかよくわからなかったのです。
 が、就職後、ときどき自分が観劇に行くようになって、特に、この正月から5月までの「ずんこさんフィーバー」で燃え上がったあとは、「そうか、宝塚のファンって全国区だったんだなあ。」と、つくづく思うようになりました。
 実は、宝塚市立図書館は「歌劇」関係の資料をいろいろ所蔵しています。まだ、観劇に行く、関連雑誌を買うというレベルの初心者ですから、CDやビデオで勉強しなくてはと思うのですが、勤務時間中は当然資料の利用はできず、貸出もしていないので家でゆっくりも無理…。
 「あたしは利用者になりたいっ!」
 公休日に見かけたら、そういう事情ですので、仕事を持って追いかけないでください。お願いします。

「図書室の"おっちゃん"?」
福崎町中央公民館図書室 西村由紀子
 それは、図書室で働き始めて間もない頃のことでした。いつもはベテランの方と二人で仕事をしているので、何を聞かれてもあわてることはないのですが、その日は私一人でした。こういう日に限って何か起きるものです。
 小学生が二、三人やってきて少したったとき、「おっちゃんに聞いてみよか?」という声がしたのです。私は、さりげなくあたりを見回しましたが、それらしい姿は見当たりません。「ん?」と思っていると、小学生が、「おっちゃん、こわい話の本どこにあるん?」と私に聞くではありませんか。
 「"おっちゃん"てか〜。うーん、でも、こわい話どこやったっけ?」。ムッとしながらも、気持ちは焦るばかり。何とか見つけることができて、「ここにあるけど、こんな本のことかなあ。」と、自分としては精一杯やさしい口調で言いつつ、「おっちゃんはないやろ、せめてお兄ちゃんと言ってよな!」と訳のわからないことを思いました。
 それから2年が過ぎ、"おっちゃん"がやっと"おばちゃん"になり、少しずつですが、質問にも落ち着いて応えられるようになってきた気がします。

「土曜としょかん」を担当して」
豊岡市立図書館 岩本由美
 図書館に勤務して3年目になります。昨年度から児童サービスの担当になりましたが、わからないことも多く、勉強不足を痛感する日々です。昨年を振り返ると、既存の行事をこなすことに精一杯で、上滑りに形だけこなしたように思います。今年は各行事の意義を考え、自分なりの目標を持ちたいと思っています。 
 当館の行事として、毎月第2土曜日に行っている「土曜としょかん」があります。内容は5歳以上を対象に、詩を朗読したり、読み聞かせ・ストーリーテリングをしたあと、紙工作をしたり遊んだりします。定着した行事ですが、もっと子どもたちのニーズにあわせ、臨機応変に工夫できたらいいのにと考えています。
 先日、「トライやる・ウィーク」で中学生の皆さんにお任せしたところ、思いもつかなかった楽しい遊びを提案してくれて、「土曜としょかん」の可能性を見る思いでした。
 これからも自分のなかの思いこみを壊しながら、子どもたちと楽しんでいきたいと思います。

「三年目を迎えて」
神戸市立中央図書館 道満陽子
 神戸市立図書館に勤めて3年目を迎えました。
 初めの2年間はあっという間で、とにかく教えていただいたことをそのとおりしながら、少しずつ理解するという毎日でした。
 私の仕事は、目録データ作成や発注・受入などですが、昨年度は、震災から5年の区切りとして「震災関連資料目録」を発行することになり、その仕事に携わりました。時間的余裕があまりなく、上司や他の先輩方の協力を得てようやく完成したときは、とても達成感があり、やりがいを感じました。
 3年目を迎えた今、少ないながらも経験を生かしながら、さらに貪欲に学べることを吸収していこうと考えています。
 今年度から神戸市立図書館では、館内でのOPACとweb・OPAC(試行版)が導入されています。自分の作成したデータが利用者に直接検索されているのだということを肝に銘じ、私なりに利用者とかかわっていきたいと思っています。
☆図書館の仲間紹介☆
兵庫県立神戸生活創造センター
−人々の活動・交流の支援−
県立神戸生活創造センター所長 藤池 俊
 平成12年4月に「県立神戸生活創造センター」をJR神戸駅前のクリスタルタワーに開設しました。
□情報提供と活動・交流の拠点施設
 これまで神戸生活科学センターで培ってきたくらしに関する相談、情報提供の役割を果たすとともに、様々な分野の団体等の活動拠点として、施設やスタッフを拡充しました。年齢を問わず、幅広い層の人びとが楽しく集い、学び、いきいきと活動することを目指した「県民の生活創造活動の拠点施設」です。
□図書館機能を持つ「生活情報プラザ」を充実
 5階の生活情報プラザは面積約550u。消費生活をはじめ、環境・資源、健康・福祉、青少年問題、地域づくり、郷土文化などの図書約11,000冊、雑誌約100種類のほか、県内各市町の広報紙・観光紙、全国主要消費者センターの機関紙、市民グループの情報誌や研究機関の調査・報告書などをそろえています。図書、資料の貸出は行っていませんが、ゆっくり落ちついた雰囲気の中で情報収集や学習ができるよう50数人分の閲覧デスクを配置しています。
 また、全国の自治体や事業者等から収集したビデオ1,800本は、館内での視聴だけでなく貸出にも応じています。
 また、8月には単独のホームページを開設し、施設紹介や行事案内のほか、図書、雑誌の情報を自宅からも検索できるシステムを導入します。
□活動・交流機能を持つ「生活創造プラザ」を新設
 4階の生活創造プラザは、グループ活動ブース、イベントや展示のためにパフォーマンススペースのほか、料理・手工芸などの創作活動に使える創作工房、保育ルームなども備えています。

開館時間 9:00〜21:00
休館日 月曜日、祝日の翌日
所在地 〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1-1-3 
           神戸クリスタルタワー2〜6階
連絡先 TEL 078-360-8530 FAX 078-230-3080
URL  http://www.sozoc.pref.hyogo.jp/
Email hia@net.hyogo-ip.or.jp
暮らしに役立つ図書館を −平成12年度図書館・公民館職員等研修会(図書館設置促進事業)−
 県立図書館では、図書館の設置を促進し既設図書館の充実を図るため、各地区での研修会とシンポジウムを開催します。図書館や公民館の職員だけでなく、一般県民や行政関係者、議員の方など図書館に関心のある方はどなたでも無料で参加できます。
 年間計画は次のとおりです。なお、12月7日の講座は図書館等職員研修講座を兼ねています。多数のご参加をお待ちしています。

年間計画
期日 会場  講演等のテーマと講師
10月19日(木) 氷上町公民館 わが町の図書館づくりから思うこと
 滋賀県日野町立図書館長 
             小林 信一
 氷上町立図書館長 勝川 浩幸
11月10日(金) 和田山町文化会館 図書館でまちが変わる 
 鳥取県気高町立図書館開設準備室
                   岸本 修
 和田山町立図書館 梶原 正博
12月7日(木) 明石市立文化博物館 図書館経営
  ―図書館員のプロになろう― 
  埼玉県浦和市立南浦和図書館長 
               植田 喜久次
1月25日(木) 日本城郭研究センター 図書館をはじめる
  ―図書館準備室の日々― 
  滋賀県竜王町立図書館長 
                熊田 富士江
2月22日(木) 明石市立文化博物館 シンポジウム「地方分権と図書館づくり」 
  大阪教育大学 塩見 昇
  大阪府立中之島図書館 前田 章夫  
  JLA町村図書館活動推進委員・
  静岡県細江町立図書館長 伊藤 博
協会からお知らせ
全公図・兵図協からの表彰
平成12年度は次の方々が表彰されました。
○全国公共図書館協議会表彰    該当なし
○兵庫県図書館協会表彰     (敬称略)          
―永年精勤―
小前 保男 (赤 穂) 二川 幸広 (芦屋) 竹内 康博 (神戸中央)
楠 多恵 (神戸東灘) 藤井和佳音 (県立) 岩浅 紀子 (県 立)
―功労顕著―
垣谷 忠彦 (明 石)
 
平成12・3年度の役員紹介
会 長  今井 和幸 (県立)
副会長    坂本 一昭 (県立)
会長職務代理者 中作 清臣 (神戸中央) 榎倉 執子 (猪名川)
藤井 勝成 (明石)

今井 和幸 (県立) 中作 清臣 (神戸中央) 榎倉 執子 (猪名川)
中尾 健治 (芦屋) 藤井 勝成 (明石) 直井  勝 (滝野)
杉岡 和弘 (香寺) 宮下  博 (姫路城内) 橋本しげみ (豊岡)
管  芳子 (洲本) 宮脇 喜義 (篠山) 植田 敏治 (県議会)

監 事 大島 秀一 (西宮) 松尾 修治 (小野)

平成12年度予算 総額   1,890,240円
―予算の内訳―(主な項目)
通信連絡費  70,000円  会報発行費  132,300円
消耗品費 40,000円  表彰費    35,000円
会議費 40,000円  事業特別会計費 700,000円
総会費   25,000円  諸費     10,000円
調査・情報活動費 119,700円  予備費  558,240円
研究集会費 160,000円

新規加入館の紹介
夢前町中央公民館 (代表:館長 赤松正紹)
  〒671‐2192 飾磨郡夢前町前之庄2160 
Tel 07933‐6‐1458 Fax 07933‐6‐1556
五色町中央公民館 (代表:館長 三田 弘)
  〒656‐1301 津名郡五色町都志170
  Tel 0799‐33‐0160 Fax 0799‐33‐1320

平成12年度大会等の開催予定
IFLA第66回エルサレム大会
8月13〜18日 イスラエル国エルサレム市内
全国図書館大会(第86回)
10月25〜27日 「万国津梁の邦沖縄から21世紀ヘ飛翔− 図書館の夢を翼にのせて−」 沖縄県那覇市
全国公共図書館研究集会
・整理部門    11月1〜2日 石川県金沢市 「広がるネットワークと図書館資料の整備−使いやすい検索システムと資料目録−」
・奉仕部門   10月5〜6日 山形県山形市 「図書館サービスの原点を探る
−21世紀を見据えて−」
・参考事務
 分科会   
10月12〜13日 宮崎県宮崎市 「21世紀における公共図書館のレファレンス・サービスのあり方」
・児童図書館
 分科会   
11月8〜9日 長野県長野市 「すべての子どもに読書の喜びを−ゆたかな読書環境づくりをめざして−」
近畿公共図書館協議会研究集会
12月14日 担当:大阪府立中之島図書館 
文部省・図書館地区別研修
2月5〜9日 担当:京都市中央図書館
兵庫県図書館協会研究集会
第 1回 11月24日 日本城郭研究センター
(姫路市立城内図書館)
担当:明石市立図書館
「図書館の選書基準と予約リクエストへの対応について」 
 講師:岡山市立中央図書館 本山雅一
第 2回 (期日未定) 担当:芦屋市立図書館
「児童サービスについて」
子どもの心を育てる読書活動推進大会全国大会
12月10日 東京国際フォーラム

平成13年度全国公共図書館奉仕部門研究集会
 6月2日に第1回実行委員会を開催し、開催期日と会場を決定しました。
 期日:平成13年10月18日(木)〜19日(金)
 会場:シーサイドホテル舞子ビラ神戸
 なお、平成13年度の全国図書館大会は岐阜県で10月24〜26日に、また整理部門は徳島県で11月15〜16日、移動・協力分科会は岡山県で10月4〜5日に開催されます。